1949年、吉田茂 「日本の戦後問題のひとつとして、以前は日本国民であり、現在も日本に残留している朝鮮人
1949年、吉田茂 「日本の戦後問題のひとつとして、以前は日本国民であり、現在も日本に残留している朝鮮人
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発言内容 | 日本の戦後問題のひとつとして、以前は日本国民であり、現在も日本に残留している朝鮮人並びに台湾人に関する問題があります。 ここでは、さしあたり、台湾人の問題は除外します。彼らはその数も比較的少なく、またほとんど問題を起こしておりません。 しかし、朝鮮人居住者の問題に関しては、早急に解決をはからなければなりません。彼らは、総数一〇〇万人に近く、その約半数は不法入国であります。私としては、これらすべての朝鮮人がその母国たる半島に帰還するよう期待するものであります。 その理由は、次の通りであります。 ⑴現在および将来の日本の食糧事情からみて、余分な人口の維持は不可能であります。米国の好意により、日本は大量の食糧を輸入しており、その一部を在日朝鮮人を養うために使用しております。このような輸入は、将来の世代に負荷を貸すことになります。もちろん、我々は一銭も残さずに償還する決意でありますが、朝鮮人のために負っている対米負債のこの部分を将来の世代に負わせることは不公平であると思われます。 ⑵大多数の朝鮮人は日本経済の復興に全く貢献しておりません。 ⑶さらに悪いことには、朝鮮人の中で犯罪分子は大きな割合を占めております。彼らは、日本の経済法令の常習的違反者であります。彼らの多くは共産主義者並びにそのシンパで、最も悪辣な種類の政治犯罪を犯す傾向が強く、常時七千名以上が獄中にいるという状態であります。 〔中略〕 さて、朝鮮人の本国送還に関する私の見解は次の通りであります。 ⑴原則として、すべての朝鮮人を日本政府の費用で本国に送還すべきである。 ⑵日本への残留を希望する朝鮮人は、日本政府の許可を受けなければならない。許可は、日本の経済復興に貢献する能力を有すると思われる朝鮮人に与えられる。 上述のような見解を、原則的に閣下が御承認くださるならば、私は、朝鮮人の本国帰還に関する予算並びに他の具体的措置を提供するものであります。
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発言者 | 吉田茂 |
所属 | 内閣総理大臣 |
所属団体 | 民主自由党 |
発言日時 | 1949年 |
発言場所 | 吉田首相よりマッカーサー元帥宛書信 |
情報源 | 法律時報51巻4号 pp.96-97 |
掲載日時 | 1979/4/1 |
掲載元URL | |
事後経過 | マッカーサーからの返信では、在日朝鮮人の強制送還を非とすることが明確に示された。また、在日朝鮮人の帰還は自発的意思に基づくというGHQの基本的態度が示された。
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経過情報源 | 法律時報51巻4号 pp.96-97 |
経過掲載日時 | 1979/4/1 |
経過掲載URL | |
補足・解説 | |