【お知らせ】ARIC代表の梁英聖が影書房より『日本型ヘイトスピーチとは何か――社会を破壊するレイシズムの登場』を刊行
みなさま
このたびARIC代表の梁英聖が、影書房より『日本型ヘイトスピーチとは何か――社会を破壊するレイシズムの登場』を刊行することになりました。12月21日発売なので、既に配本されているはずです。
・日本でのヘイトスピーチはなぜ頻発するようになったのか?
・日本のヘイトスピーチは欧米の極右現象と比べてどのような特徴があるのか?
・どうしたら日本でヘイトスピーチ/レイシズムを抑制できるのか?
などについて、正面から取り上げた本です。
ARICの取り組みについても、第六章で取り上げられています。
ご関心ある方は、ぜひともお読みくださいませ。
どうぞよろしくお願いいたします。
(以下、影書房のサイトより、紹介文と目次を引用)
朝鮮高校生襲撃事件やチマチョゴリ事件など、戦後も間断なく続いてきたヘイトクライムは、ついに“ひどすぎる”ヘイトスピーチへと成長した。
在日コリアンを“難民化”した〈1952年体制〉、高度成長期に確立した日本型企業社会の差別構造等も俎上にのせつつ、“民主主義社会”日本が内包してきた〈レイシズム/不平等〉を可視化する。
〈著者〉
梁英聖 (リャン ヨンソン)
1982年東京生まれ。在日コリアン3世世代。
東京都立大学卒。現在一橋大学大学院言語社会研究科修士課程。研究テーマは在日コリアンへのレイシズム等。
2015年3月に立ちあげた、大学生・院生・若手研究者による調査・相談・教育を柱とするNGO「反レイシズム情報センター(ARIC)」(https://antiracism-info.com/)代表。
政治家レイシズムデータベース https://antiracism-info.com/database_home を運営している。
◆『日本型ヘイトスピーチとは何か』 目次◆
序章 戦後日本が初めて経験するレイシズムの危険性を前に
第1章 いま何が起きているのか――日本のヘイトスピーチの現状と特徴
・二〇一三年六月 東京・大久保にて
・ひどすぎてありえない差別の登場
・さまざまなタイプの物理的暴力――街宣型・襲撃型・偶発的暴力
・あらゆるマイノリティと民主主義の破壊
・社会「運動」としてのヘイトスピーチ
・ヘイトスピーチのどこがどうひどいのか――「見える」ひどさと「見えない」ひどさ
・反レイシズムというモノサシ(社会的規範)の必要性
第2章 レイシズムとは何か、差別煽動とは何か
――差別を「見える化」するために
1 レイシズムとは何か――レイシズムの「見える化」
2 差別煽動とは何か――レイシズムの発展を見えるようにする
3 マイノリティとしての在日コリアン――レイシズムと差別煽動の不可視化がもたらすもの
第3章 実際に起きた在日コリアンへのレイシズム暴力事例
1 関東大震災時の朝鮮人虐殺(一九二三年九月~)
2 GHQ占領期の朝鮮人弾圧事件(一九四五年八月~一九五二年)
3 朝高生襲撃事件(一九六〇年代~七〇年代)
4 チマチョゴリ事件(一九八〇年代~二〇〇〇年代前半)
5 ヘイトスピーチ――在特会型レイシズム暴力(二〇〇七年~現在)
第4章 欧米先進諸国の反レイシズム政策・規範から
日本のズレを可視化する
1 人種差別撤廃条約型反レイシズム――国連と欧州(ドイツを除く)
2 ドイツ型反レイシズム
3 米国型反レイシズム
4 欧米先進諸国の反レイシズムと日本の現状
第5章 なぜヘイトスピーチは頻発しつづけるのか?――三つの原因
1 反レイシズム規範の欠如
2 「上からの差別煽動」
3 歴史否定
第6章 ヘイトスピーチ、レイシズムをなくすために必要なこと
1 反レイシズム規範の構築――反レイシズム1.0を日本でもつくること
2 反歴史否定規範の形成
3「上からの差別煽動」にどう対抗するか?
おわりに――反レイシズムを超えて